「病院代がいつもより高かった…」
「薬代が少し上がった気がする」
「2026年6月から医療費が値上げされたって本当?」
このように感じている人も多いのではないでしょうか。
2026年6月には医療制度の一部が見直され、診療報酬や入院時の食事療養費などに変更がありました。
ただし、「すべての医療費が一律に大幅値上げされた」というわけではありません。
本記事では、医療費が上がった理由や影響を受ける人・受けない人、年間の家計への影響、2026年8月の高額療養費制度との違いまでわかりやすく解説します。
なぜ2026年6月から医療費が変わったの?

背景には「診療報酬改定」があります。
2026年(令和8年度)の診療報酬改定は、物価高騰と医療従事者の賃上げ(処遇改善)を目的として、本体改定率が +3.09% と約30年ぶりの大幅なプラス改定となりました。「医療DXの推進」と「外来・在宅の機能分化」が重要なテーマとなっています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
診療報酬とは、病院やクリニックが診療を行った際に国から支払われる報酬のことです。
この制度は定期的に見直されており、2026年6月にも改定が行われました。
今回の見直しでは、
- 医療従事者の処遇改善
- 物価や人件費の上昇への対応
- 医療提供体制の維持
などが目的とされています。
その影響で、一部の診療費や入院費などが見直されました。
2026年6月に変わった主な内容

① 初診料・再診料などの見直し
病院やクリニックでは、初診料や再診料のほか、さまざまな加算が設定されています。
そのため、「前回より数十円高かった」「病院によって金額が違う」と感じるケースがあります。
医療機関ごとに算定する項目が異なるため、同じ症状でも支払額が変わることがあります。
② 入院時の食事療養費が引き上げ
入院中の食事代(食事療養費)の自己負担額が見直されました。
背景には、
- 食材価格の高騰
- 光熱費の上昇
- 人件費の増加
があります。
短期入院では影響は比較的小さいものの、長期間入院する場合は負担が増える可能性があります。
③ 先発医薬品を希望すると薬代が高くなる場合がある
ジェネリック医薬品がある薬について、患者の希望で先発医薬品を選ぶと追加費用が発生する場合があります。
「薬代が急に高くなった」と感じた人は、この制度の影響を受けている可能性があります。
2026年6月の医療費改定で影響を受ける人
今回の改定で特に影響を受けやすいのは、日常的に医療機関を利用している人です。
毎月通院している人
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 喘息
などで定期通院している人は、年間で見ると負担が増える可能性があります。
入院予定がある人
手術や長期入院を予定している人は、食事療養費の引き上げによって自己負担額が増える場合があります。
先発医薬品を利用している人
ジェネリックではなく先発医薬品を希望している人は、追加費用がかかる場合があります。
複数の病院へ通院している人
内科・整形外科・皮膚科など複数の診療科を受診している人は、小さな負担増が積み重なりやすくなります。
あまり影響を受けない人
次のような人は、今回の改定による影響は比較的小さいでしょう。
- 病院へほとんど行かない人
- ジェネリック医薬品を利用している人
- 年に数回しか受診しない人
歯医者の治療費も上がった?

歯科も診療報酬改定の対象ですが、すべての治療費が一律に値上げされたわけではありません。
初診料や再診料、歯周病管理などの見直しにより、一部の診療では窓口負担が変わる場合があります。
実際の支払額は、治療内容や検査の有無によって異なります。
歯医者で料金が変わる理由
歯科の窓口負担額は、診療報酬の改定だけでなく、次のような要因でも変わります。
- 治療内容が前回と異なる
- レントゲンや歯周病検査を実施した
- 管理料や指導料が算定された
- 自己負担割合(1~3割)が異なる
そのため、「いつもより高かった=値上げ」とは限らず、その日の診療内容による影響も考えられます。
定期検診やクリーニングで「前回より100~300円ほど高くなった」と感じるケースもある一方で、治療内容によってはほとんど変わらない場合や、改定によって負担が減るケースもあります。
年間で家計への影響はどれくらい?
今回の改定は、「一度に大きく負担が増える」のではなく、少額の負担増が積み重なることが特徴です。
例えば、あくまで目安として考えると次のようになります。
| 利用状況 | 年間の負担増の目安(例) |
|---|---|
| 年に数回しか受診しない | 数百円程度 |
| 月1回通院 | 数百円~2,000円程度 |
| 月2~3回通院 | 2,000~5,000円程度 |
| 複数の診療科へ通院 | 数千円以上になる場合も |
| 入院した場合 | 食事療養費の見直しなどで数千円程度増える可能性 |
※実際の負担額は、診療内容、医療機関、薬の種類、自己負担割合などによって異なります。
2026年8月の高額療養費制度見直しとの違い
「6月の医療費改定」と「8月の高額療養費制度見直し」は別の制度です。
| 比較項目 | 6月の医療費改定 | 8月の高額療養費制度見直し |
|---|---|---|
| 対象 | 多くの外来・入院患者 | 高額な医療を受ける人 |
| 主な内容 | 診療報酬や食事療養費の見直し | 自己負担限度額などの見直し |
| 影響 | 少額の負担増が中心 | 高額医療を受ける人に影響が出る場合がある |
普段の通院に関係するのが6月の改定、高額な治療を受けた際の自己負担に関わるのが8月の制度見直しです。
医療費を少しでも抑える方法
ジェネリック医薬品を活用する
医師や薬剤師に相談しながら、後発医薬品を選ぶことで薬代を抑えられる場合があります。
お薬手帳を持参する
重複処方や飲み合わせの確認につながり、不要な薬を減らせる可能性があります。
高額療養費制度を理解しておく
医療費が高額になった場合でも、自己負担には上限が設けられています。制度を知っておくことで、急な医療費への備えになります。
健康診断や定期検診を受ける
病気の早期発見・早期治療は、結果的に医療費の負担を抑えることにもつながります。
よくある質問(FAQ)
Q. 2026年6月から全員の医療費が値上げされたのですか?
いいえ。診療内容や受診する医療機関、薬の種類などによって影響は異なります。
Q. なぜ病院によって支払額が違うのですか?
医療機関ごとに算定している加算や診療内容が異なるためです。
Q. ジェネリック医薬品を選ぶと安くなりますか?
薬の種類によりますが、多くの場合は自己負担額を抑えられる可能性があります。
まとめ
2026年6月の医療費改定では、診療報酬や入院時の食事療養費などが見直され、一部の人は窓口で支払う医療費が増える可能性があります。
特に影響を受けやすいのは、定期的に通院している人や入院予定のある人、先発医薬品を利用している人です。一方、受診回数が少ない人やジェネリック医薬品を利用している人への影響は比較的小さいと考えられます。
また、2026年8月には高額療養費制度の見直しも予定されており、高額な治療を受ける人は制度変更の内容も確認しておくことが大切です。
制度は今後も見直される可能性があります。家計への影響を抑えるためにも、最新情報を確認しながら、自分に合った医療制度を上手に活用していきましょう。


