「真夏に大きな地震が起きたら?」
「停電してエアコンが使えなくなったら?」
「さらに断水まで起きたら、何を準備しておけばいい?」
猛暑の時期は、災害への備えも少し変える必要があります。
特に注意したいのが、「猛暑+停電+断水」が同時に起こるケースです。
実際、2026年7月28日に発生した熊本県の地震では、被災地から「断水中で暑いのにお風呂や洗濯ができない」「停電で井戸水ポンプが止まった」「停電と断水でエアコンも入浴もできない」「スマートフォンの充電や通信にも困る」といった声が寄せられています。さらに、飲料水や食品などの物資不足も報告されています。
https://weathernews.jp/news/202607/310191/
つまり、猛暑の災害では、「非常食があれば大丈夫」ではありません。
夏だからこそ、
- 水
- 暑さ対策
- 電源
- 冷却用品
- 携帯トイレ
- 情報収集手段
- 食料
- 衛生用品
までまとめて準備しておくことが重要です。
この記事では、実際の被災者の声を参考に、猛暑の停電・断水で本当に必要になるものを家庭向けにまとめます。
※防災用品の数量は家庭の人数や住環境によって異なります。避難情報や自治体からの指示が出た場合は、そちらを優先してください。

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猛暑の災害で実際に何が困る?

まず知っておきたいのが、災害が起きたときに「何が必要になるのか」です。
2026年7月の熊本地震では、ウェザーニュースに寄せられた声から、次のような問題が明らかになっています。
実際に困ったこと
| 困ったこと | 必要になるもの |
|---|---|
| 断水 | 飲料水・生活用水 |
| 暑いのに風呂に入れない | ウェットタオル・体拭きシート |
| 停電でエアコンが使えない | 冷却グッズ・電源 |
| 扇風機が使えない | 充電式・乾電池式扇風機 |
| スマホの充電ができない | モバイルバッテリー |
| 通信・情報が入らない | ラジオ・予備電源 |
| 店で水や食品が買えない | 食料・飲料水の備蓄 |
| トイレが使えない | 携帯トイレ |
| 給水車まで水を取りに行く | 給水袋・キャリーなど |
| 冷蔵庫が使えない | 保冷剤・クーラーボックス |
このように見ると、「水」と「電源」と「暑さ対策」が特に重要だと分かります。
① 最優先は「水」
猛暑の災害で、最初に準備しておきたいのが水です。
環境省も災害への備えとして、食料や水を最低3日分備蓄し、できれば1週間程度を確保することを推奨しています。ローリングストックも有効です。
https://www.env.go.jp/saigai/
家族4人ならどのくらい?
飲料水だけでも、1人1日3L × 4人 × 3日=36Lがひとつの目安になります。
1週間なら、1人1日3L × 4人 × 7日=84Lです。
ただし、この量は飲料水だけではなく、調理などに使う水も含めた目安として考えます。
さらに断水すると、
- 手洗い
- 歯磨き
- 体を拭く
- トイレ
- 調理
にも水が必要になります。
そのため、飲料水とは別に生活用水も確保しておきたいところです。
② 水は「ペットボトルだけ」にしない
災害時には給水車から水を受け取るケースもあります。
そのため、給水袋・ウォータータンクも準備しておくと便利です。
特にマンションなどでは、「給水車からもらった水をどうやって家まで運ぶか」まで考えておく必要があります。
大容量の容器だけでなく、持ち運びやすいタイプも用意しておきましょう。
③ 停電対策の中心は「電源」
猛暑の停電で大きな問題になるのが、エアコン・扇風機が使えなくなることです。
さらに、
- スマートフォン
- Wi-Fi
- 照明
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 給水ポンプ
などにも影響します。
そこで、停電対策では「電源をどう確保するか」を考えておきましょう。
④ モバイルバッテリー
まず準備したいのがモバイルバッテリーです。
スマートフォンは災害時の重要な情報源になります。
- 地震情報
- 避難情報
- 停電情報
- 気象情報
- 家族との連絡
などに使うため、充電切れは避けたいところです。
おすすめは、家族のスマートフォンを複数回充電できる容量のもの。
さらに、モバイルバッテリー自体を定期的に充電することも忘れないようにしましょう。
⑤ ポータブル電源
「停電時にも扇風機や照明を使いたい」という家庭なら、ポータブル電源も選択肢になります。
ただし、ポータブル電源があればエアコンも長時間使えるとは限りません。
エアコンは消費電力が大きいため、購入する場合は、
- 定格出力
- 容量
- AC出力
- 使用したい家電の消費電力
- 充電方法
を確認する必要があります。
「スマホと照明だけ」なのか、「扇風機も使いたい」のかで必要な性能は変わります。
⑥ 停電時の扇風機は「コードレス」を
停電すると普通の扇風機は使えません。
そのため、充電式・乾電池式の扇風機を1台用意しておくと安心です。
さらに、予備の乾電池やモバイルバッテリーもセットで保管しておきましょう。
夏の防災用品としては、「扇風機本体」だけでなく、何時間使えるのかまで確認しておくことがポイントです。
⑦ 保冷剤・氷を準備する
停電時の暑さ対策で活躍するのが保冷剤です。
環境省も、熱中症時の冷却方法として、手のひら・首・脇の下・太ももの付け根などを冷やす方法を紹介しています。
普段から、
- 保冷剤
- 冷却パック
- 氷枕
などを冷凍庫に入れておくと、停電時にも役立ちます。
ただし、停電が長引けば冷凍庫の保冷能力も失われます。
そのため、「保冷剤だけに頼らない」ことも重要です。
⑧ 冷感タオル・汗拭きシート
断水すると、お風呂に入れないことがあります。
実際に熊本の被災地からも、猛暑のなか「お風呂や洗濯ができない」という声が寄せられています。
そこで、
- 冷感タオル
- 汗拭きシート
- 大判ウェットタオル
- ドライシャンプー
などを準備しておくと便利です。
特に夏は、一般的な防災バッグに「暑さ対策セット」を追加しておきたいところです。
⑨ 携帯トイレは多めに
断水すると、トイレも問題になります。
「水が出ないからトイレが流せない」という状況を想定して、
「携帯トイレ・簡易トイレ」を準備しておきましょう。
家族4人なら、1人1日5回として4人×5回×3日=60回分がひとつの計算例です。
1週間なら、140回分になります。
「少しあればいい」ではなく、家族人数×日数で考えると必要量が見えてきます。
⑩ ウェットティッシュは大量に
断水すると、
- 手洗い
- 食事前の手拭き
- トイレ後
- 子どもの手や顔を拭く
など、さまざまな場面で水の代わりが必要になります。
そのため、大容量のウェットティッシュを複数用意しておくと便利です。
できれば、
- 手拭き用
- 体拭き用
- 除菌用
など用途を分けて準備しておくと使いやすくなります。
⑫ クーラーボックス
停電すると冷蔵庫が使えなくなります。
そのため、「クーラーボックス+保冷剤」を用意しておくと便利です。
ただし、冷蔵庫内の食品をすべてクーラーボックスに移せば安全というわけではありません。
停電が長時間続く場合は、食品の状態を確認し、無理に食べないことも重要です。
⑬ 非常食は「火を使わないもの」を
停電・断水が同時に起きると、調理そのものが難しくなります。
そこで、
- 缶詰
- パックご飯
- レトルト食品
- パン
- クラッカー
- 栄養補助食品
- 飲料水
など、そのまま食べられる食品を増やしておきましょう。
特に子どもがいる家庭は、「子どもが普段から食べているもの」を備蓄しておくことがおすすめです。
災害時だからといって、急に食べ慣れていない非常食ばかりになると、子どもが食べてくれない可能性があります。
⑭ カセットコンロ
電気が止まっても、カセットコンロがあればお湯を沸かしたり簡単な調理をしたりできます。
ただし、使用時は必ず換気を行い、使用場所や保管方法についてメーカーの注意事項を守りましょう。
ガスボンベも、「本体だけあっても使えない」ということがないよう、予備を用意しておきます。
⑮ 懐中電灯・ランタン
停電すると夜は真っ暗になります。
スマートフォンのライトだけに頼るのではなく、
- 懐中電灯
- LEDランタン
- ヘッドライト
などを準備しましょう。
特に子どもがいる家庭では、「家族それぞれが使えるライト」を用意しておくと便利です。
⑯ ラジオ
災害時は、スマートフォン+ラジオのように情報源を複数持っておくことがおすすめです。
環境省も災害への備えとして、防災ラジオや自治体の防災行政無線など、非常時の情報入手手段を確認しておくよう案内しています。
電池式だけでなく、手回し充電に対応したものも選択肢になります。
⑰ 現金
災害時には、
- 通信障害
- 停電
- キャッシュレス決済の障害
などが起こる可能性があります。
そのため、防災用品と一緒に少額の現金も用意しておくと安心です。
⑱ ガソリンも「半分以下にしない」
今回の熊本地震では、ガソリンスタンドの混雑や給油困難についても現地から報告されています。
車を使う家庭では、「残りが少なくなってから給油する」のではなく、余裕を持って給油する習慣をつけておくと安心です。
特に、
- 子どもの送迎
- 避難
- 給水
- 買い出し
などで車が必要になる可能性があります。
また車中泊する場合なども考えて、日頃からガソリンは多めに入れておくように心がけましょう。
⑲ 子ども用の防災用品
子どもがいる家庭は、大人用だけでなく子ども用も準備しておきましょう。
例えば、
- 子ども用飲料水
- お菓子
- 好きな食品
- ウェットティッシュ
- 着替え
- タオル
- 冷感グッズ
- 暇つぶし用のおもちゃ
- モバイルバッテリー
など。
特に猛暑の避難生活では、子どもの体調変化をこまめに確認することが重要です。
⑳災害時に女性が備えておきたいもの
突然の地震や台風などで避難することになった場合、避難所や店舗で必要な生理用品をすぐに入手できるとは限りません。
内閣府も、災害時の女性用品として生理用品を備蓄チェック項目に含めており、2025年には「使い捨て下着」も追記しています。また、避難所では生理用品を女性トイレや女性専用スペースに常備するなど、受け取りやすい配布方法が必要とされています。
https://www.gender.go.jp/policy/saigai/fukkou/guideline.html
最低限、次のものをまとめておくと安心です。
生理用品
- 昼用ナプキン
- 夜用ナプキン
- 多い日用
- おりものシート
- タンポン
- 月経カップ・月経ディスクなど普段使っているもの
重要なのは、「普段使っているものを備蓄する」ことです。
内閣府も、自治体が生理用品を備蓄している場合でも、さまざまな製品の肌触りや形状、使用感など、個人の好みにすべて対応できるわけではないとしています。
「避難所でもらえばいい」と考えるのではなく、自分が普段使っているものを自宅に備えておくことが安心につながります。
また断水すると、「交換したナプキンをどう処理するか」も問題になります。
そのため、ビニール袋や消臭袋も一緒に準備しておくと便利です。
「涼しい避難先」を事前に調べておく

これが意外と重要です。
停電してエアコンが使えなくなった場合、「家の中で我慢する」ことだけを考えないようにしましょう。
あらかじめ、
- 自治体の避難所
- 公共施設
- 親族宅
- 知人宅
- 宿泊施設
- 冷房のある施設
など、避難先の候補を家族で確認しておきます。
ただし、災害時に施設が開いているとは限りません。
自治体の最新情報を確認しながら行動しましょう。
家族4人なら「最低限これだけ」は準備したい
全部そろえるのが難しい場合は、まず次のものから始めましょう。
最優先10アイテム
① 飲料水
3日分なら、4人家族で約36Lがひとつの目安。
② 携帯トイレ
家族人数×1日の回数×日数で計算。
③ モバイルバッテリー
スマートフォンを複数回充電できるもの。
④ 乾電池式・充電式扇風機
停電時の暑さ対策。
⑤ 保冷剤・冷却グッズ
首などを冷やすために使用。
⑥ ウェットティッシュ・体拭きシート
断水時の衛生対策。
⑦ ランタン・懐中電灯
停電時の照明。
⑧ ラジオ
スマートフォン以外の情報源。
⑨ そのまま食べられる非常食
火や水を使わず食べられるもの。
⑩ 給水袋・ウォータータンク
給水車から水を受け取るため。
「猛暑用防災ボックス」を作っておくと便利
おすすめなのが、普段の防災用品とは別に、
夏専用の防災ボックス
を作っておく方法です。
中身は、
- 保冷剤
- 冷感タオル
- 冷却シート
- うちわ
- 充電式扇風機
- 飲料水
- 給水袋
- ウェットティッシュ
- 体拭きシート
- ドライシャンプー
- モバイルバッテリー
- 乾電池
- ランタン
- ラジオ
- 携帯トイレ
- ゴミ袋
- 消臭袋
をまとめておきます。
災害が起きたとき、「防災用品はどこ?」と探さなくて済むことが大きなメリットです。
実際に使うことを考えて「買って終わり」にしない
防災用品は、買って収納するだけでは不十分です。
例えば、
→ 実際にスマホを充電できるか確認
→ 何時間使えるか確認
→ 使用予定の家電が動くか確認
→ 実際に水を入れて持てるか確認
→ 使い方を家族で確認
しておきましょう。
特に子どもがいる家庭では、大人だけが使い方を知っている状態にしないことが大切です。
猛暑の災害では「暑さを我慢しない」

最も大切なのは、「電気がないから仕方ない」と暑さを我慢しないこと。
環境省は、2026年も暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートなどを活用し、屋内ではエアコンを適切に使用し、涼しい環境で過ごすことや水分・塩分補給などを呼びかけています。
熱中症の症状が疑われる場合は、涼しい場所への移動、体の冷却、水分・塩分補給などを行います。自力で水分を飲めない、意識がおかしいなどの場合は救急要請が必要です。
災害時だからこそ、「暑さに耐える」ではなく「安全に涼しくする」ことを優先しましょう。

まとめ|猛暑の災害は「水・暑さ・電源」を優先して備える
今回の熊本地震で寄せられた現地の声からも、猛暑の時期に災害が起きると、
「停電+断水+暑さ」が重なり、普段以上に生活への影響が大きくなることが分かります。
特に最初にそろえるなら、「水・携帯トイレ・電源・暑さ対策」の4つから始めるのがおすすめです。
「いつか必要になるかもしれない」ではなく、「今日、猛暑の中で停電と断水が起きたら?」と考えてみる。
その視点で防災用品を見直すと、本当に必要なものが見えてきます。
今年の夏は、通常の防災に加えて、「猛暑専用の防災対策」も家族で準備しておきましょう。

