「頑張って商品やサービスを作っているのに、なかなか売れない」
「競合が多くて、自分には勝てない気がする」
ビジネスを始めると、このような悩みを抱える人は少なくありません。
しかし、ビジネスで成功するために、必ずしも「誰よりも優れた商品」を作る必要があるわけではありません。
大切なのは、
「需要があるのに、供給が十分ではない場所を見つけること」
です。
つまり、需要と供給の「ズレ」にビジネスチャンスがあります。
今回は、需要と供給のズレとは何なのか、具体例を交えながら、個人でもできる「売れる市場」の見つけ方を解説します。
需要と供給のズレとは?

そもそも「需要」と「供給」とは何でしょうか。
簡単にいうと、
- 需要=欲しい人・困っている人がどれくらいいるか
- 供給=その商品やサービスを提供している人がどれくらいいるか
ということです。
例えば、「安くておいしいランチを食べたい」という人が100人いる地域に、飲食店が20店舗あれば、一定の需要があります。
一方で、同じ地域に「子ども連れでゆっくり食事ができる店」が1店舗しかなかったとします。
もし子育て世帯が多い地域なら、
「子連れで利用しやすい店が欲しい」という需要に対して、供給が足りていない
可能性があります。
ここにビジネスチャンスがあります。
競争が激しい市場に入る必要はない

ビジネスというと、
「人気の市場に参入しよう」
と考える人もいるでしょう。
しかし、需要が大きい市場には、当然ながら競合も集まります。
例えば、
- Web制作
- 美容
- 飲食
- SNS運用
- オンラインスクール
- コンサルティング
などは、すでに多くの企業や個人が参入しています。
そこで、
「自分は競合より安くしよう」
と考えると、価格競争に巻き込まれてしまいます。
重要なのは、競合と真正面から戦うことではありません。
「競合が少ない場所にずらす」
という考え方です。
例えば「LP制作」でも需要と供給は変えられる
例えば、「LPを制作します」というサービスを考えてみましょう。
単純にLP制作だけを提供すると、競合はたくさんいます。
そこで対象を絞ります。
例えば、
女性起業家向けのLP制作
さらに、
40代・50代の女性起業家向け
さらに、
講座・コンサルティング商品を販売したい女性起業家向け
と絞っていきます。
すると、同じ「LP制作」でも競争する市場が変わります。
さらに、
「デザインだけではなく、商品の魅力やターゲットを整理してLPに落とし込む」
ところまで提供すれば、単純な制作代行とは違う価値を作れます。
このように、
商品を変えるのではなく、売る相手や解決する問題を変える
だけでも、需要と供給のバランスは変わります。
「面倒なこと」に需要と供給のズレがある

意外と狙い目なのが、
みんなが面倒だと思っていること
です。
例えば、
- データ入力
- 書類整理
- SNS投稿
- 画像作成
- Webサイトの更新
- 動画編集
- 問い合わせ対応
- 予約管理
- 商品登録
などです。
「そんな仕事でビジネスになるの?」
と思うかもしれません。
しかし、本人にとっては簡単な作業でも、他の人にとっては「時間を奪われる面倒な仕事」ということがあります。
経営者にとって、
「自分でやればできるけれど、1時間かかる」
仕事を、
「5,000円払って誰かに任せられる」
のであれば、十分ビジネスになります。
つまり、
「面倒だから誰かにやってほしい」
という需要も立派な需要なのです。
「高すぎるサービス」にもチャンスがある

もう一つの狙い目は、
需要はあるのに、既存サービスが高すぎる市場
です。
例えば、大企業向けのサービスしかなく、
「個人事業主には価格が高すぎる」
というケースがあります。
ここで、
「必要な機能だけに絞って、個人でも利用できる価格にする」
という方法があります。
すべてを提供する必要はありません。
むしろ、
「初心者に必要なものだけ」
に絞ることで、新しい市場を作れる場合があります。
「分かりにくい」もビジネスチャンス

需要があるのに売れない原因の一つが、
「よく分からない」
です。
例えば、
「NISAを始めたいけれど、何を選べばいいのか分からない」
「ホームページを作りたいけれど、何を準備すればいいのか分からない」
「補助金を使いたいけれど、制度が複雑で分からない」
という人がいます。
この場合、必ずしも新しい商品を作る必要はありません。
情報を整理して、
「初心者でも分かる形にする」
だけでも価値があります。
つまり、
「専門家には当たり前」
でも、
「初心者には難しい」
という情報を橋渡しすることもビジネスになります。
新しい需要が生まれた市場は狙い目

需要と供給のズレが生まれやすいのが、
新しい市場が生まれたとき
です。
例えば、
- AI
- SNS
- 新しい制度
- 新しいサービス
- 新しい働き方
- 新しいライフスタイル
などです。
新しいものが登場すると、
「使ってみたい」
という人が増えます。
しかし、提供する側がまだ少ない場合があります。
このタイミングで、
「初心者向けに分かりやすく教える」
「導入をサポートする」
「面倒な部分を代行する」
といったサービスを作ることができます。
「誰向けか」を変えるだけでも市場は変わる

同じ商品でも、ターゲットを変えると価値が変わります。
例えば「家計管理サービス」があるとします。
単純に、
「家計を管理できます」
だけでは差別化が難しいかもしれません。
しかし、
- 共働き家庭向け
- 子育て家庭向け
- 40代からの老後資金準備向け
- 住宅ローン返済中の家庭向け
- 教育費がかかる家庭向け
などに絞ることができます。
すると、
「自分のためのサービスだ」
と感じてもらいやすくなります。
ビジネスでは「商品」より「困りごと」を探す

ここが非常に重要です。
ビジネスを考えるとき、
「何を売ろう?」
からスタートすると、商品ありきになってしまいます。
それよりも、
「誰が何に困っているのか?」
を考えてみましょう。
例えば、
「忙しくてSNSを更新できない」
という悩みがあれば、
↓
SNS投稿代行
「LPを作りたいけれど文章が書けない」
↓
LP文章作成サポート
「家計を見直したいけれど、何から始めればいいか分からない」
↓
家計整理サービス
というように、困りごとからサービスが生まれます。
需要と供給のズレを見つける5つの方法
では、実際にどうやって探せばいいのでしょうか。
1.検索されているのに情報が少ないキーワードを探す
Googleなどで検索してみましょう。
例えば、
「○○ やり方」
「○○ 費用」
「○○ おすすめ」
「○○ 初心者」
「○○ 困った」
などです。
検索需要があるのに、検索結果に「分かりやすい情報が少ない」場合、情報提供のチャンスがあります。
ブログやYouTube、SNSなどでも活用できます。
2.口コミやレビューを見る
Amazonや楽天、Googleマップ、SNSなどの口コミには、ヒントがたくさんあります。
特に注目したいのが、
低評価レビュー
です。
例えば、
「機能はいいけれど使い方が難しい」
「問い合わせても分からなかった」
「料金が高い」
「○○にも対応してほしい」
といった不満です。
これらは、
「消費者が感じている未解決の問題」
だからです。
競合の商品を分析するときは、良い口コミだけでなく、悪い口コミも確認してみましょう。
3.「もっとこうだったらいいのに」を集める
身近な人に、
「今使っているサービスで不満なところはある?」
と聞いてみるのもおすすめです。
例えば、
「予約が面倒」
「問い合わせ先が分からない」
「料金体系が複雑」
「初心者には難しい」
など。
こうした小さな不満の中に、新しいビジネスのヒントがあります。
4.自分自身の不便を探す
実は、ビジネスの種は自分自身の生活の中にもあります。
例えば、
「こんなサービスがあったらいいのに」
「なぜこんなに面倒なんだろう」
「これを代わりにやってくれたら助かるのに」
と思った経験はありませんか?
自分が困ったことは、他の人も困っている可能性があります。
もちろん、自分だけの特殊な問題である可能性もあります。
だからこそ、
「同じことで困っている人がどれくらいいるのか」
を調べることが重要です。
5.競合が「やっていないこと」を探す
競合分析では、
「競合が何をしているか」
だけでなく、
「何をしていないか」
を見ることも大切です。
例えば、
A社は高品質だけれど高価格。
B社は安いけれどサポートが少ない。
C社は初心者向けだけれど、対応できる範囲が狭い。
この場合、
「手頃な価格で、初心者向けのサポートも充実」
というポジションを取れるかもしれません。
「需要がある=儲かる」ではない

ただし、注意したいことがあります。
需要があるからといって、必ず儲かるとは限りません。
例えば、
「無料で知りたい」
という需要はあっても、
「お金を払ってまで解決したい」
とは限りません。
そこで重要なのが、
「その問題を解決するために、お金を払うほど困っているか?」
という視点です。
ビジネスでは、
需要の大きさだけでなく、
困りごとの強さ
を見る必要があります。
小さな「ズレ」から始めればいい
個人でビジネスを始める場合、いきなり大きな市場を狙う必要はありません。
むしろ、
「100万人が欲しい商品」より、「1,000人が本当に困っている問題」
を見つけるほうが、スタートしやすいことがあります。
例えば、
「すべての女性向け」
ではなく、
「40代で子育てをしながら起業している女性向け」
まで絞る。
「Web制作」
ではなく、
「自分の商品を販売したいけれど、LPを作れない個人事業主向け」
まで絞る。
市場を小さくすることで、競合との差別化がしやすくなります。
まとめ|成功する人は「売れるもの」より「足りないもの」を探している
ビジネスでは、
「何を売ればいい?」
と考えるより、
「誰が困っている?」
と考えることが重要です。
そして、
需要があるのに供給が少ない
需要はあるのに、既存サービスが高すぎる
需要はあるのに、初心者には分かりにくい
需要はあるのに、面倒で誰もやりたがらない
といった「ズレ」を見つけます。
そこに、
自分の経験・スキル・アイデア
を組み合わせれば、新しいビジネスが生まれる可能性があります。
競合と同じ場所で戦う必要はありません。
「もっと安くする」ではなく、
「もっと必要とされている場所に移動する」
という発想を持つこと。
これから副業や起業を始める人は、
「何を売ろう?」ではなく、「まだ満たされていない需要は何だろう?」
という視点で身の回りを見てみると、思わぬビジネスチャンスが見つかるかもしれません。

