「自分の貯金額は少ないのかな?」と不安になることはありませんか?
40代になると、住宅ローンや教育費、老後資金など、お金について考える機会が増えてきます。
SNSやニュースで「40代の平均貯金額」という言葉を目にすると、「自分は平均より少ないかもしれない…」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
しかし、平均貯金額だけを見て一喜一憂する必要はありません。
この記事では、40代の平均貯金額や中央値を紹介しながら、自分の貯金額とどう向き合えばよいのかをわかりやすく解説します。
40代の平均貯金額はどれくらい?

金融広報中央委員会(知るぽると)の調査によると、40代の金融資産保有額は次のようになっています。
https://www.shiruporuto.jp/public/
- 平均:約559万円
- 中央値:約47万円
- 平均:約889万円
- 中央値:約220万円
※金融資産には、預貯金だけでなく、株式・投資信託・債券・保険なども含まれます。
「金融資産」と「貯金」は違う

ここで注意したいのが、「平均貯金額」と言われる数字には、銀行預金だけでなく、株式や投資信託などの資産も含まれていることです。
一例をあげると、
- 普通預金:200万円
- 投資信託:150万円
- 株式:100万円
- 個人向け国債:50万円
この場合、金融資産は合計500万円となります。
「貯金が500万円ある」という意味ではないため、数字だけを見て比較しないことが大切です。
平均より中央値が参考になる理由
この数字を見ると、「思ったより多い」と感じる方もいれば、「自分は平均より少ない…」と不安になる方もいるでしょう。
自分の貯蓄額を他人と比較すると落ち込むときあるよね…
ですが、ここで大切なのは「平均」だけを見ないことです。
平均値とは、全員の資産額を合計して人数で割った数字です。
一方、中央値は、資産額を少ない順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する人の金額を表します。
例えば、5人の貯金額が次のようだったとします。
- 50万円
- 100万円
- 200万円
- 300万円
- 3,000万円
この場合、平均は730万円になりますが、多くの人の実態とはかけ離れています。
一方、中央値は200万円です。
このように、一部の資産を多く持つ人が平均を押し上げるため、自分の状況を比べるなら中央値のほうが参考になります。
そのため、「自分は平均以下だからダメだ」と考える必要はありません。
貯金額だけでは家計の状況はわからない
同じ300万円の貯金でも、人によって状況は大きく異なります。
例えば、
- 住宅ローンを返済中
- 子どもの教育費がかかる
- 共働きで安定した収入がある
- 持ち家で老後の住居費が少ない
など、家庭によってお金の使い道はさまざまです。
そのため、「平均より多い・少ない」だけで安心したり、不安になったりする必要はありません。
自分のペースで進めていこうね。
40代で貯金が増えにくい4つの理由


40代は「人生で最もお金が出ていく時期」と言われています。
① 教育費がピークを迎える
子どもが高校・大学へ進学する家庭では、教育費が大きな負担になります。
文部科学省の調査では、大学進学には数百万円単位の費用がかかるケースもあります。
そのため、毎月の貯蓄に回せる金額が少なくなる家庭も珍しくありません。
日本の教育費は、子どもの進路(公立・私立)によって大きく変わります。以下は文部科学省の最新の調査などをもとにした目安です。
幼稚園~高校までの教育費(1人あたり)
| 学校 | 公立 | 私立 |
|---|---|---|
| 幼稚園(3年間) | 約47万円 | 約92万円 |
| 小学校(6年間) | 約201万円 | 約1,097万円 |
| 中学校(3年間) | 約163万円 | 約468万円 |
| 高校(3年間) | 約180万円 | 約309万円 |
※学校教育費だけでなく、給食費・教材費・学習塾・習い事なども含まれています。
- すべて公立:約590万円
- すべて私立:約1,960万円
公立と私立を組み合わせる家庭も多く、例えば「公立小・公立中・私立高校」の場合は約720万円程度が一つの目安になります。
大学の教育費
大学では、学費に加えて一人暮らしの生活費が必要になるケースもあります。
- 学費:約250万円
- 自宅外通学の場合は、生活費を含めると総額は約700万~1,000万円程度になることもあります。
- 文系:約400万~500万円
- 理系:約550万~650万円
- 医・歯学系:2,000万円以上になることもあります。
子ども1人あたりの教育費の目安
進路によって大きく異なりますが、一般的な目安は次のとおりです。
- すべて公立+国公立大学:約850万~900万円
- すべて公立+私立大学(文系):約1,000万~1,100万円
- 幼稚園から大学まで私立:2,000万円を超えるケースもあります。
私立に通わせるか公立に通わせるかでだいぶ金額も変わるね。


② 住宅ローンの返済が続く
30代で住宅を購入した場合、40代はローン返済の真っただ中という方も多いでしょう。
住宅ローンは毎月の固定費の中でも大きな割合を占めるため、貯蓄に影響を与えます。
住宅ローンの平均額は、購入する住宅の種類によって大きく異なります。国土交通省の「令和5年度住宅市場動向調査」による平均借入額は次のとおりです。
https://www.netbk.co.jp/contents/lineup/home-loan/column/46/
| 住宅の種類 | 平均借入額 |
|---|---|
| 注文住宅(土地付き) | 約4,126万円 |
| 注文住宅(建て替え) | 約3,305万円 |
| 分譲戸建住宅 | 約2,985万円 |
| 分譲マンション | 約2,437万円 |
| 中古戸建住宅 | 約1,573万円 |
月々の返済額の目安
例えば、4,000万円を35年ローンで借りた場合の返済イメージです(ボーナス払いなし)。
- 金利0.5%:約10.4万円/月
- 金利1.0%:約11.3万円/月
- 金利1.5%:約12.2万円/月
金利が1%違うだけでも、毎月の返済額や総返済額に大きな差が生じます。
年収に対する借入額の目安
近年の住宅ローン利用者は、年収の約4〜6倍程度を借り入れているケースが多いとされています。
https://room-match.jp/article/mortgage-payment-average-reality
| 世帯年収 | 借入額の目安 |
|---|---|
| 500万円 | 2,000〜3,000万円 |
| 600万円 | 2,400〜3,600万円 |
| 700万円 | 2,800〜4,200万円 |
| 800万円 | 3,200〜4,800万円 |
40代は教育費や老後資金の準備と重なるため、金融機関が借りられる金額ではなく、無理なく返済できる金額を基準に考えることが大切です。
一般的には、住宅ローンの年間返済額は年収の20〜25%以内に抑えると、教育費や資産形成とのバランスが取りやすいとされています。
https://journal.zerorenovation.co.jp/money/mortgage-average/


③ 親の介護が始まる可能性がある
40代後半になると、親の介護や医療費を負担するケースも増えてきます。
このような突然の出費に備えた資金も必要になります。
介護費用は、在宅介護か施設介護かによって大きく異なりますが、最新の調査では総額で約540万円前後が一つの目安となっています。
https://jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html
介護にかかる平均費用
| 項目 | 平均額 |
|---|---|
| 一時的な費用(住宅改修・介護ベッドなど) | 約47.2万円 |
| 月々の介護費用 | 約9.0万円 |
| 平均介護期間 | 約4年7か月(55か月) |
| 総額の目安 | 約542万円 |
※公的介護保険サービス利用時の自己負担額を含む平均値です。
https://jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html
在宅介護と施設介護の費用の違い
介護を受ける場所によって、毎月の費用は大きく変わります。
| 介護の場所 | 月額の平均費用 |
|---|---|
| 在宅介護 | 約5.3万円 |
| 施設介護 | 約13.8万円 |
施設介護は、入居費や食費などがかかるため、在宅介護よりも費用が高くなる傾向があります。
https://jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html
公的介護保険が利用できる
介護サービスは、すべて自己負担になるわけではありません。
40歳以上になると介護保険料を納めており、要介護認定を受けると、公的介護保険制度を利用できます。
一般的な自己負担割合は所得に応じて1〜3割で、残りは介護保険から給付されます。そのため、実際の自己負担額は利用するサービスや要介護度によって異なります。
https://jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1116.html
④ 自分自身の健康への備え
病気やケガによる医療費だけでなく、収入が減るリスクも考えておく必要があります。
そのため、「貯める」だけでなく、「備える」ことも40代の重要な課題です。
40代は、仕事や子育てが忙しい一方で、体の変化が少しずつ現れ始める年代です。生活習慣病や女性・男性特有の体調変化など、将来の健康に関わるリスクが高まるため、早めの対策が重要になります。
40代で高まる健康リスク
- 生活習慣病のリスクが高まる
- がんのリスク
- 更年期による体調の変化(女性)
- 筋力・骨密度の低下
- 睡眠の質の低下
- ストレスによる心の不調
40代って本当に色々重なる時期なのね…。
健康診断の費用相場
| 健診の種類 | 費用の目安 |
|---|---|
| 一般健康診断 | 約5,000~15,000円 |
| 定期健康診断(会社負担) | 自己負担0円の場合が多い |
| 人間ドック(基本コース) | 約30,000~60,000円 |
| 人間ドック(オプション含む) | 約50,000~100,000円以上 |
※自治体や健康保険組合の補助を利用すると、自己負担額が軽減されることがあります。


がん検診の費用目安
自治体の助成を利用すると、数百円から数千円程度で受けられる場合があります。
| 検査 | 自費の目安 |
|---|---|
| 胃がん検診 | 約3,000~10,000円 |
| 大腸がん検診 | 約500~3,000円 |
| 肺がん検診 | 約500~5,000円 |
| 乳がん検診(マンモグラフィ) | 約3,000~8,000円 |
| 子宮頸がん検診 | 約2,000~6,000円 |
| 前立腺がん検査(PSA) | 約2,000~5,000円 |


貯金額よりもチェックしたい5つのポイント
平均額よりも、次の5つを確認するほうが将来の安心につながります。
- 毎月の家計は赤字になっていないか
- 緊急時に使える生活費3〜6か月分を確保できているか
- ボーナスに頼らず生活できているか
- 借入れが増えていないか
- 将来に向けて積立を始めているか
この5つが整っていれば、平均額に届いていなくても、家計は健全と言えるでしょう。


「今の貯金額」より「これからの行動」が大切


40代からでも家計を見直すことで、お金の不安を減らすことは十分可能です。
以下のように、
- 通信費を見直して月5,000円節約
- 保険を見直して月8,000円節約
- サブスクを整理して月3,000円節約
合計すると、毎月16,000円、年間では約19万円の支出を減らせます。
その分を将来のために積み立てれば、家計改善につながります。
まとめ
40代の平均貯金額は、単身世帯で約559万円、二人以上世帯で約889万円ですが、この数字だけで家計の状況を判断することはできません。
大切なのは、平均ではなく、自分の生活に合ったお金の管理をすることです。
まずは、
- 平均だけで焦らない
- 家計の現状を把握する
- 少しずつ改善を続ける
この3つを意識してみましょう。
「平均より少ないからダメ」と考えるのではなく、「これからどう整えていくか」を考えることが、将来のお金の安心につながります。










