「子どもの将来のために、少しずつお金を準備しておきたい」
子育てをしていると、教育費や大学進学後の生活費など、これから必要になるお金が気になりますよね。
そんな家庭に関係する新しい制度が「こどもNISA」です。
2027年1月から、これまで18歳以上が対象だったNISAのつみたて投資枠が拡充され、0~17歳の子どもも利用できるようになります。
子ども向けのつみたて投資枠は、年間60万円、非課税保有限度額600万円。
ただし、「子どもの教育費だから、とにかくNISAに入れておけば安心」というわけではありません。
投資には値下がりする可能性もあるため、預貯金と投資をどう使い分けるかが大切です。
この記事では、40代の子育て家庭が知っておきたい「こどもNISA」の仕組みやメリット、注意点、親のNISAとの使い分けについて、できるだけわかりやすくまとめます。
※この記事では、2026年9月時点で公表されている制度内容をもとに解説しています。
こどもNISAとは?

こどもNISAは、2027年から始まる予定の、0~17歳の子どもを対象としたNISAのつみたて投資枠です。
これまでのNISAは18歳以上が対象でしたが、2027年からは対象年齢が0歳まで引き下げられます。
子どもの将来の資産形成を支援することが制度の目的のひとつです。
金融庁によると、0~17歳の間は年間60万円まで投資でき、非課税保有限度額は600万円となります。
こどもNISAはいつから始まる?

こどもNISAは、2027年1月からの開始が予定されています。
2026年中は、現在のNISA制度のままです。
そのため、「今すぐ子ども名義のNISAを作って積み立てる」ということはできません。
2027年から始まる新制度に向けて、今のうちから家計の中でどのくらい教育費を現金で確保し、どのくらいを長期的な資産形成に回すのかを考えておくとよいでしょう。
こどもNISAはいくらまで投資できる?
こどもNISAの大きな特徴が、年間投資枠60万円です。
月々の積立にすると、
60万円 ÷ 12か月=月5万円
となります。
つまり、毎月5万円を1年間積み立てると、年間投資枠を使い切る計算です。
ただし、年間60万円は「必ず投資しなければならない金額」ではありません。
家計に無理のない範囲で積み立てることが大切です。
例えば月1万円なら年間12万円、月2万円なら年間24万円です。
子どもが複数いる家庭では、子ども一人ひとりについて教育費や家計全体とのバランスを考える必要があります。
非課税保有限度額は600万円
こどもNISAでは、0~17歳の間の非課税保有限度額が600万円となります。
通常、投資によって得られた利益には税金がかかりますが、NISA口座で保有する対象商品から得られる利益は非課税になります。
例えば、長期間運用して利益が出た場合でも、NISAの非課税制度を利用できます。
ただし、投資元本そのものが600万円まで保証されるという意味ではありません。
投資した商品が値下がりすれば、元本を下回る可能性があります。
こどもNISAとジュニアNISAの違い
「子どものNISA」と聞くと、以前あったジュニアNISAを思い浮かべる方もいるかもしれません。
ジュニアNISAは未成年者を対象とした制度でしたが、2023年末で新規口座開設が終了しています。
一方、2027年から始まるこどもNISAでは、0~17歳が対象となり、非課税保有期間も無期限となる予定です。
また、一定の条件を満たせば12歳以降に払い出しができる仕組みも設けられています。
以前のジュニアNISAとは仕組みが異なるため、「昔のジュニアNISAと同じ」と考えないようにしましょう。
こどもNISAのメリット

長い時間を味方にできる
0歳から利用できるため、子どもの年齢によっては非常に長い期間をかけて資産形成できます。
投資では短期間の値動きだけを見ると不安になることがありますが、長期・積立・分散を意識することで、時間をかけて資産形成を考えやすくなります。
運用益が非課税になる
NISAの大きなメリットは、対象となる投資商品の運用益が非課税になることです。
長期間運用する場合、税金がかからないことは資産形成を考えるうえで大きなポイントになります。
子どもの将来のお金を準備できる
大学進学や成人後の生活など、将来まとまったお金が必要になる場面に向けて、早い時期から準備できます。
ただし、大学入学直前など「必ず必要になるお金」については、投資だけに頼らないことも大切です。

こどもNISAの注意点

投資なので元本保証ではない
一番大切なのはここです。
NISAは「税金がかからない制度」であって、「損をしない制度」ではありません。
投資した商品が値下がりする可能性もあります。
そのため、数年後に必ず使う予定の教育費まで、すべて投資に回すのは慎重に考えたいところです。
12歳以降の払い出しにも条件がある
こどもNISAでは、12歳以降、子どもの同意を得たうえで、教育費や生活費など一定の目的で払い出せる仕組みが設けられています。
「親のお金を自由に引き出せる子ども用口座」と考えるのではなく、あくまで子どもの資産形成を目的とした制度として考える必要があります。
家計を圧迫してまで積み立てない
年間60万円という数字を見ると、
「せっかくの非課税枠だから、満額使わないともったいない」
と思ってしまうかもしれません。
でも、NISAは満額投資することが目的ではありません。
住宅費、生活費、教育費、老後資金など、家庭のお金にはそれぞれ役割があります。
まず生活防衛資金を確保したうえで、無理のない金額を積み立てることが大切です。

こどもNISAと親のNISA、どちらを優先する?
ここは子育て世帯にとって気になるところです。
「子どものNISAが始まるなら、親のNISAよりこどもNISAを優先したほうがいいの?」
と考えるかもしれません。
でも、家庭によって正解は違います。
例えば、
・親の老後資金がまだ十分ではない
・生活防衛資金が少ない
・数年以内に使う教育費が不足している
・住宅や車など大きな支出を控えている
という家庭なら、まず家計全体を整えることが重要です。
一方で、生活防衛資金や近い将来の教育費を確保したうえで、長期的な資産形成に余裕があるなら、こどもNISAを活用する方法も考えられます。
「非課税枠を全部使うこと」よりも、「家計を無理なく続けられること」を優先したいところです。

教育費は「現金+投資」で考える

子どもの教育費を準備するなら、すべてを現金、あるいはすべてを投資にする必要はありません。
例えば、
近いうちに使うお金 → 預貯金
10年以上先に使う可能性があるお金 → 投資も検討
というように、使う時期によって分ける方法があります。
特に大学進学など、使う時期が決まっているお金については、直前になって株式市場が大きく下落すると困る可能性があります。
「いつ使うお金なのか」を考えて、現金と投資のバランスを決めることが大切です。
40代子育て家庭なら、まず親の家計も整えよう
子どもの将来を考えると、つい「子どものためのお金」を優先したくなります。
でも、親の老後資金も同じくらい大切です。
親が老後に十分なお金を準備できていなければ、将来的に子どもに負担をかける可能性もあります。

